米Sun Microsystemsが米国時間10月8日に,WWWサーバー・ソフト「iPlanet Web Server, Enterprise Edition 6.0」の導入拡大を図るキャンペーン「Competitive Upgrade Program」を発表した。iPlanet以外のWWWサーバーを利用している企業を対象に,期間限定でiPlanet Web Server, Enterprise Edition 6.0を37%値下げする。

 現行の1CPU当たり1495ドルのところを940ドルの特別価格で提供する。期間は2002年3月31日まで。

 特に,「米MicrosoftのInternet Information Server(IIS)ユーザーがiPlanetに容易に移行できるようにする」として,IISからiPlanetへの移行ガイドやMicrosoft Active Server Pages(ASP)のコードをそのままiPlanet Web Serverで使えるようにするための「Chili!Soft ASP」ソフトなどのツールも合わせて提供する。

 「IISはCode RedやNimdaの被害などをはじめ,セキュリティに関する警告がたびたび出されている。セキュリティ面でもっと信頼のおけるシステムを利用したいという企業に向け,コストを抑え,スムーズに移行できるプログラムを用意した」(Sun社)。

 Sun社が引用したGartner社の調査結果によれば,世界のWWWサイト全体の44%,上位100社のサイトの66%にiPlanetが利用されているという。

 また米Gartnerは9月19日に,「IISユーザーは別のソフトへの乗り換えを検討すべき」とする調査結果を発表している。「Microsoft社のWindows NTやWindows 2000,とりわけIISは脆弱性の面で,企業はIISを使い続ける限り,今後もずっとパッチや追加のセキュリティ・ソフトのインストールに追われる」(Gartner社)。

 なお,Microsoft社は10月3日に,ウイルス/ワームに対抗し顧客のシステムの安全を確保するための新しい取り組みとして「Strategic Technology Protection Program」と呼ぶプログラムを開設した。IIS向けのロックダウン(lockdown)ツールを含む「Security Tool Kit」やウイルス関連製品の無料サポートなどを提供,顧客支援を強化する。

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