フランスのAlcatelは現地時間10月3日に,海底ケーブル・ネットワーク事業および光ファイバ事業を対象に追加のリストラを行うことを明らかにした。「ネットワーク市場および光ファイバ市場の失速に対応するための措置」として,両部門合わせて9320人の従業員の約33%に当たる3038人を削減する。

 海底ケーブル・ネットワーク部門では,フランスと英国,オーストラリアの事業が対象となる。フランスで172人を早期退職もしくは他部門への異動とするほか,契約社員873人(光ファイバ部門含む)を「契約打ち切り」とする。同様に英国Greenwichでも,現在抱える1113人の従業員のうち,正社員434人,契約社員218人を削減する。オーストラリアでは,Port Botanyの海底ケーブル・ネットワーク敷設事業を「当面中断」とし,2002年半ばまで先送りする。

 Alcatel社は2001年5月にも,米国オレゴン州Portlandの海底ケーブル部門を閉鎖しており,今回のリストラ策はこれに続く措置となる。Portlandの閉鎖と今回のフランス,英国,オーストラリアでのリストラを合わせ,合計2151人を削減する。2151人はAlcatel社が抱える世界の海底ケーブル・ネットワーク部門の従業員全体の48%に当たる。

 光ファイバ部門については,世界各地で全体の17%に当たる887人を削減する。米国では,ノース・カロライナ州Claremontの従業員1430人のうち21%に当たる300人の人員削減を行う。

 人員削減はいずれも2002年夏までにおおむね完了する予定である。

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[発表資料1]
[発表資料2]