米Cahners In-Statが米国時間10月3日に,「IEEE 1394準拠のパソコンや民生機器は2000年の3500万台から2005年には2億台を超える規模へと急速に拡大する」との予測分析を発表した。

 「2001年におけるIEEE 1394市場は,パソコン販売失速の影響で成長率としては緩やかなペースとなっているものの,今後大きな拡大が期待できることには変わりない。ただし,USB 2.0やDVIといったインタフェースの利用も広がるとみられ,IEEE 1394と争うことになる」(In-Stat社ディレクターのJoyce Putscher氏)。

 2000年に,IEEE 1394準拠の機器市場は出荷台数ベースで前年比192%増と著しい成長をみせた。このうち大半がパソコン関連の製品だった。

 現在IEEE 1394市場を牽引しているのは,民生機器,パソコンのカテゴリとも,デジタル・ビデオ機器ベンダーである。ビデオ編集には大容量のストレージが必要なため,1394準拠の外付けハード・ディスク装置がホーム・ビデオ・ユーザーを引き付けているという。

 このほかにも,家庭内ネットワークを構築しているパソコン・ユーザーなどによる利用も今後拡大していくとIn-Stat社はみる。また,無線の家庭内ネットワーク・ソリューションとして,無線LAN規格802.11aとIEEE 1394を組み合わせて使う人も増える。

 ここ数年間で,デジタル・カムコーダやスチル・カメラのIEEE 1394対応も急速に進んでいるという。カムコーダはIEEE 1394市場で大きな位置を占めている。スチル・カメラは主にプロフェッショナル向けのカテゴリでIEEE 1394対応が進んでいる。

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