米Motorolaの半導体部門(Semiconductor Products Sector)が,RF製品用の0.18μmのシリコン・ゲルマニウム・カーボン(SiGe:C)プロセス技術を発表した。IEEEの会議,Bipolar/BiCMOS Circuits and Technology Meeting (BCTM)で米国時間10月2日に明らかにしたもの。3G(第3世代)携帯電話やGigabit光通信といった製品に向ける。

 「BiCMOS(バイポーラ相補性金属酸化膜シリコン)プロセス技術とSiGe:C技術の組み合わせによる,完全モジュラ方式のRFトランジスタは最高動作周波数110GHzで,低消費電力と低ノイズを実現する」(同社)という。

 この技術は,HBT(heterojunction bipolar transistor)モジュールを生かしたもので,同社の0.35μm BiCMOSプロセス技術と銅配線技術を用いている。また同社の0.18μm低電力CMOSロジック・プラットフォーム技術により,最大5層の銅配線が可能になる。

 「最近発表された0.18μmのSiGe技術と違い,Motorola社のSiGe:C技術では高品質コンデンサや銅インダクタなどの高性能RF受動素子が実現する。これにより1チップ・ラジオができるのはもちろん,無線最終製品で部品数を大幅に削減できるというメリットがある」(Radio Products Division副社長兼ジェネラル・マネージャのBehrooz Abdi氏)。

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