米IDCが米国時間10月2日に,ASPサービス導入による効果に関して調査した結果を発表した。それによると,ASPサービスの導入は莫大な投資効果をあげており,5年間の投資回収率は平均404%に達するという。

 今回の調査は,ASPサービスを導入している企業のISマネージャ,事業マネージャ,部門マネージャ,システム・ユーザーなど54人を対象にインタビューを実施したもの。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・調査対象となった企業の約半数が,「半年以内に投資回収できた」と回答。

・投資回収率が「100%以上」の企業は44%,「1000%以上」の企業は12%だった。

・ASPへの外注費用の投資回収期間は平均1.33年。合計投資額は平均420万ドルで,初期費用は平均39万9000ドルだった。

 「数字に表われる大きな利益はASPの成功を証明している。しかし,ASPの顧客はASPと手を組む理由として,むしろ『安心感』『中核事業への注力』『より良い仕事環境』を挙げている」(IDC,ASP and Internet Services調査部門バイス・プレジデントのMeredith Whalen氏)。

◎関連記事
「続くテロの余波,企業のIT投資回復は来年に持ち越し」と米調査
「世界の企業・団体の56%が2001年のIT予算の増額を予定」, 米ガートナーの調査
「企業のIT投資が7カ月ぶりに上昇へ,“ハイテク不況”の底は打った」と米社
「2005年の企業向けASP市場,現在の19倍の130億ドル規模に」,米IDCの調査
「ASP市場は年平均89%で成長,2005年には約240億ドル規模」,米IDCの調査
WIPOと業界団体ASPIC,ASPの紛争回避・解決の指針を一般公開
「米国ASP市場は14億3000万ドル,サービスを徹底改善せよ」と米データクエスト
米AMRが今後のe-businessを予測,2002年までにASPの40%が倒産あるいは買収

[発表資料へ]