米IBMが米国時間10月1日に,テキサス州オースチンの研究所内に低消費電力の製品開発および研究を専門とする「Low-Power Computing Research Center」を立ち上げたことを明らかにした。
サーバー,ストレージ・システム,パソコン,ノート・パソコンなどのハードウエアからソフトウエアに至るまで全ての製品を対象とし,“超”低消費電力の製品開発を強化する。IBM社の研究開発スタッフのMark Dean氏が指揮を執る。
IBM社は,マイクロプロセサの消費電力を従来の1/10程度に低減可能な新技術を開発したことも明らかにした。新技術の詳細は,10月17日にサンノゼで開催予定のマイクロプロセサ関連のフォーラム「Microprocessor Forum」で発表する予定。
なお,IBM社は低消費電力のPOWER4プロセサを搭載したUNIXサーバー「Regatta」(開発コード名)を10月1日の週にも発表する。動作周波数は1.1GHz。POWER4プロセサは従来版のPOWER3に比べ,性能が4倍高速で消費電力は1/3程度に抑えている。同じ消費電力で性能は2倍という。
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