米Intelがドイツのバーデンバーデンで現地時間9月27日に,車載用の無線音声/データ通信やダッシュボード組み込みシステムの製品/サービスの開発を支援するプログラム「Intel Telematics Design Center(ITDC)」を発表した。

 ITDCではWWWベースの開発/技術サポートを提供する。同社のプロセサ「StrongARM」や今後発表予定の「XScale」ベースのプロセサを使用した,ナビゲーション・システム,マルチメディア,ハンズフリー・フォンのほか,各種の車載インターネット製品/アプリケーションの開発を支援する。

 ITDCサイトのURLはwww.intel.com/design/wireless/telematics/designcenter/。すでにアクセス可能となっている。なおこのサービスは無料で利用できる。

 「ITDCでは,少ない投資で製品開発を推進できるよう,開発者に対してツール,情報,設計サンプルなどを提供する」(Intel社)

 Intel社はITDCで以下のものを提供する。

・StrongARMおよびXScaleプロセサを使ったマルチメディア/ハンズフリー・フォン向けのハードウエア設計情報

・ハードウエア設計ガイドとソフトウエア開発情報などの技術ライブラリ

・フラッシュ・ユーティリティやのデバッグ・アプリケーションなどのツール

・各種のOSやJavaアプリケーション開発向けサード・パーティ製ツールのダウンロード・リンク

 Intel社は,ITDCを2001年8月に発表した「Intel Personal Internet Client Architecture(Intel PCA)Developer Network」の一環と位置づける。Intel PCA Developer Networkでは,無線技術企業に対し,開発/技術/マーケティングについて支援を行っている。なおIntel PCAは,同社が2000年9月に発表した無線インターネット機器とアプリケーションの開発を促進するためのハードウエア/ソフトウエアのアーキテクチャである。

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