米Intelは米国時間9月26日に,台湾VIA Technologiesに対して新たに四つの特許訴訟を起こしたことを明らかにした。VIA社の「C3」マイクロプロセサとチップセット「P4X266」がIntel社の八つの特許を侵害しているとして,ドイツ,英国,中国(香港)で提訴した。

 ドイツではVIA社のP4X266が,Intel社のもつ欧州特許(EP 0 694 849)およびドイツ特許(DE 195 80 990)を侵害しているとして,VIA社と現地子会社のVIA Technologies GmbHを訴えた。

 英国では二つの訴訟を起こした。一つはP4X266が英国特許(2 287 162B)と欧州特許(694 849 B1)を侵害しているとするもの。もう一つはVIA社のC3がIntel社の三つの英国特許を侵害しているとするものである。三つの特許とは,英国特許2 230 118,同2 261 753,同2 326 494である。前者ではVIA社とElitegroup Computer Systems社を,後者はVIA Technologies Europe Ltd.とRealtime Distribution Ltd.を相手取っている。

 香港における訴訟では,C3がIntel社のもつ三つの香港特許を侵害したと主張している。それぞれの香港特許番号は931073,1006754,1016711である。この訴訟ではVIA社とTrend Electronics (HK) Ltd.を訴えた。

 なおIntel社は,米国時間9月7日にもVIA社を提訴している。VIA社のチップセットP4X266とP4M266がIntel社の5つの特許を侵害しているとして,米国デラウェア州の連邦地裁に提訴している。

 その後VIA社も9月10日と9月20日に,Intel社のマイクロプロセサ「Pentium 4」や同プロセサ向けPC133 SDRAM対応「845」チップセットが,VIA社と子会社のもつ特許を侵害したとして米国や台湾の裁判所に提訴している。VIA社は同時にIntel社に対して刑事訴訟を起こしている

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