米Microsoftが米国時間9月25日に,電子ブック向けツールの新製品「Dictionary Authoring Kit(DAK) 1.0」とプラグイン・ソフトの新版「Read in Microsoft Reader(RMR) 1.1」を発表した。

 DAKはMicrosoft Reader対応の辞書やリファレンス・ガイドを作成するためのツール。まずは,英語,スペイン語,フランス語,イタリア語の4カ国語を用意した。英英辞典や独英辞典など,同一言語の辞書機能のほか,異なる言語への一方向の辞書機能も提供する。

 RMRはWordの文書をMicrosoft Readerのフォーマットに変換するプラグイン。Wordのフォントやハイライト機能などはMicrosoft Readerに対応しないため,これらを除去するMicrosoft Reader Formatting機能を加えた。Word文書のグラフィックスや表なども電子ブックでそのまま表示する。また,従来のMicrosoft Word 2000に加え,同2002にも対応させた。

 パソコンにRMRをインストールすると,Microsoft WordのプログラムのツールバーにReadボタンが自動生成される。このReadボタンをクリックすると,Wordファイルが電子ブック向けファイル・フォーマット「.LIT」に変換できる。

 DAK 1.0,RMR 1.1とも,Microsoft Readerの新版「2.0」のリリースとともに利用可能となる。Microsoft Reader 2.0のリリースは2001年10月はじめを予定している。

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