通信関連市場に関するコンサルティング会社である米RHKが米国時間9月25日に,2001年上半期における北米xDSL市場を調査した結果を発表した。2001年上半期の売上高は7億29000万ドルで,2000年上半期の7億7800万ドルと比べて6%減,2000年下半期の13億ドルからは44%も減少した。

 メーカー別にみると,フランスのAlcatelが首位に立ち49%のシェア(2000年は47%)を獲得した。2位は米Lucent Technologiesで,シェアは19%(同13%)。3位の米Cisco Systemsは15%(同15%)だった。

■2001年前半における北米xDSL市場のメーカー別シェア(売上高ベース)

メーカー シェア(%)
Alcatel 49
Lucent 19
Cisco 15
富士通 6
Nortel 4
その他 7

出典:RHK社

 なお,今回の調査におけるxDSL市場にはADSL(asymmetric digital subscriber line),SDSL(single-digital subscriber line) ,G.shdsl(global standard high-bit-rate digital subscriber line)などが含まれる。ADSLの規模が圧倒的に大きく,2001年上半期における売上高のうち92.3%を占めた。SDSLの割合は7.2%。SDSLは,主な導入事業者である競合地域通信事業者(CLEC)やデータ関連の競争的地域通信事業者(DLEC:data competitive local exchange carriers)が事業を停止するため,今後さらにシェアは落ちる見込みである。

 G.shdslは2001年上半期のシェアがわずか0.5%で,2002年も大幅に成長することはない。しかし「現在の市場状況によりスタートが鈍ったものの,最終的にはSDSLを抜くだろう。G.shdslには,伝送距離が長いなど魅力的な特徴がある」(同氏)。

■2001年前半における北米xDSL市場の技術別シェア(売上高ベース)

技術 シェア(%)
ADSL 92.3
SDSL 7.2
G.shdsl 0.5

出典:RHK社

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