米eMarketerが米国時間9月20日に,米国の企業‐消費者間(BtoC)電子商取引市場に関する調査結果を発表した。それによると,市場は2000年に383億ドルを創出したが,2005年には1560億ドル規模に達するという。

 今回の調査は,100社以上の調査会社のデータを集積したもの。各社によって,2001年における市場の売上高予測は371億ドル(Direct Marketing Associationのデータ)~1170億ドル(Keenan Vision社のデータ)と大きな幅がある。

 オンラインで商品を購入するユーザーが引き続き増加しており,2001年には7930万人に達する見込みだ。オフラインの世界ですでに知名度のある企業からオンライン購入するユーザーが急増している。米LL Bean,米Wal-Mart,米K-Martといった伝統的販売事業者はオンライン事業を拡大している。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・米国インターネット・ユーザー数は2000年の1億1650万人から2005年には1億8410万人に増加する。

・オンラインで商品を購入する米国人は2000年の6410万人から,2005年には2倍以上の1億3000万人に急増する。

・Giga Information Group社は,オンライン・チャネルを持つ伝統的販売事業者が,2000年と同様に2001年もインターネット販売で優勢に立つと予測する。

・Alexa Research社の調査では,上位50サイトのうち33サイトが複数のチャネルで事業を展開しており,インターネット専門の販売事業者は17サイトだけだった。

・2001年までに,14才~17才のオンライン・ユーザーのうち37%がオンラインでなんらかの商品を購入する。2000年の割合は30%だった。

・米Visa Internationalの調査によると,クレジット・カードにおける詐欺の発生率は100ドル当たり25セント~28セントで,他のトランザクション(100ドル当たり7セント)にくらべてはるかに高い。

・米Jupiterによると,約81%の米国消費者がオンラインでクレジット・カードの番号を盗まれることを心配しているという。

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