フィンランドのHantro Productsが現地時間9月20日に,三洋電機に半導体向けMPEG-4準拠のビデオ・コーデック技術をライセンス供与することで両社が最終合意することを明らかにした。

 三洋電機は自社の半導体製品にHantro社のコーデック技術を組み込む。まず第1弾として,携帯情報端末(PDA)製品のASIC(特定用途向けIC)に搭載する。

 「携帯電話よりも先にPDAで動画アプリケーションが利用可能になる」(Hantro社CEO兼社長のEero Kaikkonen氏)。

 Hantro社のMPEG-4コーデックは,システム・オン・チップに組み込むハードウエア・ベースのソリューション。容量や電池寿命に制限がある携帯端末向けである。最高CIF(Common Intermediate Format)形式の画像を1秒間につき最大30フレームの速度で配信する。消費電力を抑える電源制御システムなどを備える。「プロセサのロード時間も短く,バスのトラフィックも抑えている」(Hantro社)。

 Hantro社は,無線端末向けストリーミング・メディア技術の米PacketVideo社とも提携関係にある。PacketVideo社はMPEG-4規格の再生ソフトを提供している。

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