米IDCが米国時間9月18日に,企業向けシステム管理ソフトウエアの市場に関する調査結果を発表した。市場は2000年の138億ドルから2005年には249億ドル規模に成長するという。この期間の年平均成長率は12.5%である。

 市場を機能別に10カテゴリに分けた場合,最大分野はパフォーマンス管理ソフトウエアとバックアップ/アーカイブ向けソフトウエアで,それぞれ19%のシェアを占める。この二つの分野は2000年~2005年に年平均12%で拡大するとみる。

 「e-businessが引き続き成長し,WWWソフトウエア部品の普及やWWW対応ツールへの移行が進むため,今後5年間はパフォーマンス管理ソフトウエアの売上高が増加する」(IDC,Enterprise System Management Softwareサービス部門調査ディレクタのTim Grieser氏)。

 またストレージ管理を自動化するソフトウエアへの需要も高まる見通しだ。「増え続ける企業ストレージに対応したストレージ・ネットワークの導入が広がるとともに,より洗練されたストレージ管理ソフトウエアへの需要は今後5年で加速する」(IDC,Storage Softwareサービス部門調査ディレクタBill North氏)。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・一部のベンダーは,現在のソフトウエア・ライセンシング・モデルを加入型(subscription)に変更しつつある。これが短期的にはマイナスの影響を市場に与える。

・複雑なインフラ管理に向けたツール導入や実装に必要な能力を備えたITプロフェッショナルの人材不足は今後も続く。

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