米Handspringが米国時間9月17日に,携帯情報端末「Visor」の新ラインナップを発表した。企業ユーザー向けミッドレンジ機「Visor Pro」(写真)とエントリー機の「Visor Neo」である。価格はProが299ドル,Neoが199ドル。従来機と比べ性能や機能を高めた一方で価格を抑えた。
「Visor Pro」は,主記憶16Mバイトと従来機と比べ倍増させた。リチウムイオン2次電池で動く。クレイドルを介して充電する。電池動作時間は1回の充電につき通常の利用で約2カ月間。外形寸法は,縦12.2cm×幅7.7cm×厚さ1.8cmで,重量約161g。カラーはシルバーの一色のみ。アラームの代わりにLEDを点滅するSilent Alarm機能などを備える。
「Visor Neo」は,主記憶8Mバイト。単四アルカリ電池2本を使う。外形寸法はVisorProと同じで,縦12.2cm×幅7.7cm×厚さ1.8cm。重量約153g。カラーはグレー,赤,青の3色を用意した。
Visor Pro,Visor Neoとも,OSはPalm OS 3.5.2H3を搭載。ディスプレイは16段階のグレイ・スケールで表示する。CPUには米Motorolaの33MHz動作のDragonball VZプロセサを搭載した。従来機「Visor Deluxe」では16MHz動作のDragonball VZを搭載していた。
両モデルとも,アドレス帳などにワンタッチ・アクセスできる「Fast Lookup」などを備える。アプリケーションは,スケジュール帳,備忘録,メモ帳,計算機,世界各地の時計,電子メール・ソフトなど。Visor Pro,Visor Neoとも同日,米国,カナダ,欧州,アジアの各市場で出荷を始めた。
両モデルとも,拡張スロット「Springboard」を装備する。Handspring社は同日,Springboardモジュールのデジタル・カメラ新製品「eyemodule2」(写真)の提供を始めたことも明らかにした。米IDEが開発したもの。価格は199ドル。VGA対応画像やショート・ムービーなどの撮影ができる。
またVisor Pro向けにバックアップ・モジュール製品「Backup」も提供する。容量は16Mバイト。ワンタッチで,データをバックアップできる。価格は59ドル99セント。
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