米IDCが米国時間9月17日に,「電子メールのメールボックス数は2000年の5億500万個から年平均138%で増加し,2005年には12億個に達する」とする調査結果を発表した。

 同社はメールボックス急増の要因として,Webサービスや無線アクセスの普及,電子メール・アカウントを持たない従業員による利用を挙げる。

 今後,淘汰を経たWWW上の無料電子メール・サービス・プロバイダは急成長を遂げる。「人々は,電子メールに対応した端末やネットワーク・サービスを利用した無線アクセスにより,移動中も頻繁にメールの送受信を行うようになる。また移動が多いモバイル社員も,カスタム化した電子メール・ソフトウエア,携帯端末,ホスティング・サービスを使うことで,より簡単に電子メールを利用できるようになる」(IDC,Collaborative Computingプログラム部門リサーチ・ディレクタのMark Levitt氏)。

 世界における平均的な1日当たりの電子メールの送受信件数は,2005年に360億件を超える。またWWWの普及により,WWWブラウザを電子メール・アクセスの手段として用いるユーザーが増えている。2003年には世界中のメールボックスの50%以上が,WWWベースになる見通し。

 「電子メールは,インスタント・メッセージング(IM)や仮想ワークスペースと比べても,使いやすさとアクセスのしやすさという点で優れている。またビジネス・アプリケーションやプロセスとの統合が進むにつれ,ユーザー層は拡大するだろう」(IDC,Collaborative Computingプログラム部門上級アナリストのRobert Mahowald氏)。

◎関連記事
「すべてのメッセージングは電子メールになる」,米ミラポイント会長が語る
Microsoftの「MSN Hotmail」が韓国語と中国語に対応,セキュリティも強化
米マイクロソフトが無線ネット・サービスを拡張,「MSN Mobile 4.0」を発表
米国初のGSM/GPRS対応の2.5G無線データ通信,米AT&T Wirelessがシアトルで開始
「思ったことがいえない!」,お寒い米国企業の電子メール活用実態
「消費者の米AOLへの不信感高い,IM戦争など今後米MSが有利に」と米ガートナー

[発表資料へ]