Intelの845チップセット台湾VIA Technologiesが現地時間9月10日に,米Intelが特許を侵害しているなどとして,台湾と米国の裁判所に提訴したことを明らかにした。VIA社は同時にIntel社に対して刑事訴訟を起こした。

 VIA社が特許侵害としているのは,Intel社のプロセサと,Intel社が米国時間9月10日に発表したPentium 4向けPC133 SDRAM対応「845」チップセットである。「これらがVIA社の特許を侵害していることから,台湾と米国で一連の特許訴訟を開始し,損害賠償と処分命令を求めていく」(VIA社マーケティング部門ディレクタのRichard Brown氏)という。

 なおロイターが報じたところによると,Intel社は米国時間9月7日にVIA社を訴えている。Intel社が,VIA社のチップセット「P4X266」および「P4M266」がIntel社の五つの特許を侵害しているとして米国デラウェア州の連邦地裁に提訴したもの(CNET News.COM)。

 今回VIA社が起こした刑事訴訟は,2001年6月に台北で開催されたComputex 2001の際に起こったことに関するという。VIA社によれば,このときIntel社の代表者や従業員がVIA社の財産を“故意に破壊”したという。このほかVIA社は,同社のPentium 4互換チップセットの円滑な市場投入をIntel社が阻止したとして,これが競争防止行為にあたるとして台湾の公正取引委員会に申し立てを行ったと発表した。

 なおVIA社とIntel社の係争には,VIA製チップセットApollo Pro 133/133Aを巡る提訴などがある。

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