米Gartnerが米国時間9月10日に,「2006年に,現在利用されているCRM(Customer Relationship Management)のうち50%は,顧客の視点からみれば『失敗だった』」との分析結果を発表した。

 チャネル間の連携の機能不全やプロセスの設計が不完全で,ユーザーにメリットを提供できていないことを挙げている。

 Gartner社は,CRM戦略を成功させるためには以下の3点のうち一つに秀でる必要があるとしている。

・Product Leaders:ユニークな製品/サービスを提供する。
・Operationally Excellent:バックオフィス,運用システム,プロセスに秀で,コストの面でリードする。
・Customer-Intimate:ユーザーとの強固な関係を構築する。ユーザーが他の製品には興味を示さないほど,ユーザーを引き付けておく。

 「企業は上記の3点のすべてを追及しようとする傾向があるが,経営資源を無限に持つ企業でなければ,全てを満たすことは無理」(Gartner社)。

 Gartner社は,2006年までにCRMが顧客のみならず,従業員や提携企業,その他の関係企業すべてを含むものへと変化するものと予測している。

◎関連記事
中小規模の金融機関はCRMと顧客情報分析システムを有効活用していない
「2005年のCRMサービス市場は約2.4倍の1480億ドル規模に」,IDCの調査
「CRM製品のモバイル対応で欧州は米国より12カ月先行」と米調査会社
CRMでブームの「多様な顧客対応チャネルの情報統合」,だが絞り込みが大事
2003年のCRM市場は240億ドル規模に---米調査会社
eCRMソフトウエアの市場規模は2005年に100億ドルを超える,米社が調査
「今後2~3年で小規模企業でのeCRM導入が進む」---。In-Statが予測

[発表資料へ]