米IBMと米eBayが米国時間9月6日に,電子商取引向けインフラの開発,製品のマーケティングおよび販売に関し,提携関係に入ったことを明らかにした。

 両社による提携は,(1)eBay社がオンライン・サービスのインフラ向けプラットフォームとして,IBM社のWWWアプリケーション・サーバー「WebSphere」を導入する,(2)IBM社はeBay.comを自社の製品の主要オークション・サイトとし,同サイトでの販売事業を拡大する,(3)両社がオンラインおよびオフラインでの共同マーケティングを展開する,の3点を柱とする。

 eBay社は,すでにインフラのアップグレードに着手している。ユーザー向けの新機能やツールを拡充して使い勝手の向上を図るほか,システムの柔軟性を高め,新規事業の開設などが迅速に行えるようにする。なお,英Reutersによれば,WebSphereの契約金額は「数百万ドル規模」という。

 IBM社は最近eBay社の「eBay Stores」内に自社のショップを出店しており,今後は同ショップにおけるパソコンやサーバー,ソフトウエアの販売を強化する。IBM社のWWWサイトにeBay.comへのリンクも張る。

 「eBay社の顧客の75%がIBM社にとって新規の潜在顧客であり,eBay社との提携は重要であると判断した。消費者や中小企業向けの販売を拡充できる」(IBM社Software Group部門担当副社長のLou D'Ambrosio氏)。

 両社による共同マーケティングは,オンラインのほか,TV,新聞などの印刷媒体,ダイレクト・マーケティング・チャネルなどで展開する。

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[IBM社の発表資料]
[eBay社の発表資料]