米IDCが米国時間9月5日に,2000年~2005年におけるミドルウエアとビジネス・ソフトウエアの市場を調査した結果を発表した。市場規模は,2000年の34億ドルから,年平均成長率(CAGR)12.1%で成長し,2005年には61億ドルに達するという。

 なかでも最速かつ最大の伸びを示すのはビジネスウエア管理システム(BWMS:
businessware management system)の市場で,「その市場規模は現在の13億ドルから2005年には40億ドルに達する」(IDC)という。「2005年までに,BWMSはミドルウエア/ビジネス・ソフト市場の2/3を占めるようになる」(IDC電子商取引インフラ・ソフトウエア・サービス調査マネージャのSally Hudson氏)。

 また,メッセージ指向ミドルウエア(MOM:Message-oriented middleware)の市場に関しては,2000年の5億2850万ドルから2005年には7億4110万ドルに達すると予測する。これは,BWMSとアプリケーション・サーバー・ソリューションにおけるMOM技術の重要性に起因するとIDCはみる。

 一方,ミドルウエア/ビジネス・ソフト市場を構成するこのほかの5分野,1)レガシーウエア,2)データ・アクセス・ミドルウエア,3)リモート・プロシジャー・コール・ミドルウエア,4)トランザクション・サーバー・ミドルウエア,5)オブジェクト・ミドルウエア---は,いずれも2005年までに売り上げ減少に陥るという。

 ただし,ミドルウエア/ビジネス・ソフトのベンダーが無線技術に対応することで大きなチャンスが広がると,同社は指摘する。「無線技術にはスケーラブルで,信頼性や柔軟性のある情報によるサポートが必要であると,企業は考えている。ベンダーがこのチャンスを生かせば,予測期間の終盤で重要な収入源となっていくだろう」(IDC)。

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