米Broadcomが米国時間9月4日に,広帯域無線向けシングル・チップ・モデム「BCM2200」を発表した。ベクトル直交周波数分割多重(VOFDM:Vector Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術を利用する広帯域無線アプリケーションに向ける。

 「BCM2200は,これまで10個のICで構成していた機能をワンチップに集積した。コスト削減とシステム設計の簡素化,消費電力の低減ができる」(Broadcom社)。

 BCM2200は双方向とも48Mビット/秒以上のデータ伝送が可能。ストリーミング・ビデオ,オーディオやデータといった広帯域サービスに向く。PHY/MAC層に対応。VOFDMレシーバやOFDMバースト・トランスミッタのほか,DOCSIS 1.1に完全準拠したMedia Access Controller(MAC)を組み込んでいる。

 BCM2200はすでに早期アクセス版を提携企業向けに出荷している。1万個ロット時の価格は60ドル。参照デザイン「BCM92200 VOFDM Broadband Wireless Modem」がシステム検証,テスト,設計向けに提供している。

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