中国のNanJing TeleComとフィンランドのNokiaが現地時間9月3日に,南京の展示場「NanJing International Exhibition Center」向け無線LAN機器の提供に関し,契約を結んだことを明らかにした。契約の金額などの詳細については明らかにしていない。NanJing TeleCom社は中国最大の国営通信事業者China Telecomの傘下企業である。

 Nokia社は,無線LANのアクセス・ポイントや無線LANカードなどのインフラを提供する。データ通信速度が最大11Mビット/秒の無線インターネット・サービスに向ける。企業やホテル,交通機関,空港などでも利用できるようにする。

 Nokia社は認証システムや課金システムなどのソリューションも提供する。認証機能にはユーザーのIDとパスワードを内蔵するSIM(subscriber indentification module)カードを用いる。

 「当社にとって,中国は世界で2番目に事業規模の大きい市場である。今後も中国でのモバイル・ネットワーク事業を断続的に強化していく」(Nokia社)。

 Nokia社は中国内に20を超える事業所,合弁企業8社,研究開発センター(1カ所)を開設しており,合わせて5500人の従業員を抱える。同社の対中国投資は現在17億ドルを超える規模だという。南京は中国・江蘇省の省都で,人口は540万人。2000年に中国で最初のIPネットワークが開設された。

なお,中国江蘇省の無線通信事業に関しては,スウェーデンのEricssonも2001年6月に,無線通信機器とサービスの供給で江蘇省と8億5000万ドル規模の契約を結んでいる

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