米DisplaySearchが米国時間8月30日に,2001年第2四半期におけるノート・パソコンとノート・パソコン向けTFT LCDの世界市場ついて調査した結果を発表した。

 それによると,2001年第2四半期におけるノート・パソコンの出荷台数は,前年同期比9%増の625万台で,2000年第3四半期に次いで史上2番目に出荷台数が多かった。ノート・パソコンは,今後もデスクトップ・パソコンの市場シェアを侵食し続けるとみる。パソコン出荷台数全体のうち,ノート・パソコンが占める割合は2000年に18.3%だったが,2001年には20%,2002年には27%に拡大する。

 2001年は,ノート・パソコンの出荷台数の伸び率がデスクトップ・パソコンの伸び率を初めて上回ると予測する。ノート・パソコンとデスクトップの製品価格と性能の格差が縮まっている。その要因としては,ノート・パソコンの値下がりと性能向上,また,フラット・パネル・ディスプレイの人気上昇が挙げられる。デスクトップ向けフラット・パネル・ディスプレイは価格が高いため,企業は全体価格の低いノート・パソコンを購入する傾向にある。

 しかし,2001年第2四半期は出荷台数がわずかに増加したものの,2001年全体の予測は2700万台から2580万台に下方修正されている。

 TFT LCDは第2四半期に出荷台数が増加したものの,平均販売価格はすべてのサイズと解像度において10%以上低下した。第2四半期におけるノート・パソコン向けLCDモジュールの平均価格は210ドルで,第1四半期の281ドルから71ドルも急落している。価格低下に伴い,2001年第2四半期の売上高は前期比で14%減,前年同期比では49%も減少し,13億5000万ドルに留まった。

 ノート・パソコン向けディスプレイ全体におけるサイズ別の市場シェアは,14.1インチと15インチを合わせた割合が前期の49.1%から63.2%に拡大した。

 解像度別にみると,XGAディスプレイのシェアは前期の79.2%から84.1%に増え,出荷台数は約530万台にのぼった。SVGAのシェアは14.7%から8.6%に減少した。

 メーカー別にみると,2001年第2四半期のTFT LCD市場では,韓国のSamsungが首位を維持したものの,市場シェアは前期の24.2%から23.1%に縮小した。韓国のLG.Philipsはシェアを14.8%から17.2%に拡大,日立のシェアは13.2%から11.4%に低下した。

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