米NVIDIAが米国時間8月30日に,モバイル用グラフィックスLSI(GPU:Graphics Processing Unit)向けの低消費電力技術「PowerMizer」を発表した。ハードウエアとソフトウエアに電力管理機能を組み込む手法により,ノート・パソコンのバッテリ寿命の延長を可能にする。

 「PowerMizerは我が社のモバイル向けGPUの性能を補完するもの。一般的なノート・パソコンでは,グラフィックス・アプリケーションを使用している場合,性能を落とすことなく4W以上電力を節約できる」(NVIDIA社マーケティング部門バイス・プレジデントのDan Vivoli氏)。

 PowerMizerはすでにNVIDIA社のモバイル向けGPU「GeForce2 Go」ファミリ製品に組み込まれている。ユーザーは各自のコンピューティング環境に合った電力管理設定を行うことができる。CPUの負荷を低減し,グラフィックス・サブシステムの電力を節約することで,マシンの消費電力を抑える。動作電圧は1.575V。バッテリ・モードを最大にした設定で標準的なオフィス・アプリケーションを利用する場合,グラフィックスLSIの消費電力は平均0.5Wという。

 PowerMizerはGeForce2 Goのほか,「Quadro2 Go」などNVIDIA社の次世代モバイル向けGPUを搭載したノート・パソコンに組み込まれる。

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