「大きな無線事業者に比べ,小規模事業者の方がより効率的に顧客をWWWサイトに引き付けており,顧客獲得とサービスのコスト削減が可能」。米Jupiter Media Metrixが米国時間8月27日に,無線キャリアが開設するWWWサイトのトラフィックに関する調査結果を発表した。

 調査期間は2001年2月~4月。米Sprint PCSと米Nextel Communicationsのサイトを訪れる人のうち,無線サービスを提供するページに導かれる割合は,業界トップの米Verizon Wirelessや米Cingular Wirelessの3倍である。Sprint社とNextel社では,それぞれ訪問者の66%と62%が無線サービスを提供するページにアクセスしているのに対し,Verizon社では23%,Cingular社では12%に留まっている。

 「顧客獲得および確保の経費削減を望む無線事業者にとって,顧客をオンラインに引き付けることの重要性は増している。無線サービスを提供するページへの訪問が少ないサイトは,設計を改良する必要がある。」(Jupiter Media Metrix社のアナリストのDylan Brooks氏)。
 その他主な調査結果は次の通り。

・全米3位の無線事業者である米AT&Tのサイトは訪問者の38%しか無線サービスを提供するページに導いていない。全米最小規模の無線業者である米Voicestreamは,訪問者の53%を無線サービスを提供するページに導くことに成功している。

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