米Oracleが米国時間8月22日に,契約管理ソリューション「Oracle Contracts」の機能を拡充したことを明らかにした。

 Oracle Contractsは,契約書の作成,管理,修正/変更/更新,承認などに対応するツールを提供するもの。「E-Business Suite」の基幹コンポーネントとして提供されている。今回の新版では,顧客やサプライヤ,パートナー企業など複数の企業間での複雑な契約にも対応する自動処理機能などを加えた。

 Oracle社が拡充するソリューションは以下の通り。

Oracle Contracts for Service (サービス契約)
保証書や合意書などに向ける。それぞれの顧客との取引条件に応じた契約書を作成,管理,課金する。
Oracle Contracts for Rights (知的所有権ライセンス契約)
知的所有権の保有リスト,ライセンス供与リスト,売却情報などを一括管理する。
Oracle Project Contracts (プロジェクト契約)
長期的な資本提携における出資条件の自動提案機能や管理機能など。
Oracle Contracts for Sales (販売契約)
契約内容の重要事項記載漏れなどのチェック機能,期日などに関する通知機能や交渉の効率を高めるため機能などを備える。
Oracle Contracts Intelligence (ナレッジ機能)
契約のトランザクション・データをナレッジとして利用する。企業の戦略決定などに向ける。

 「従来,契約書の作成などには膨大な人件費がかかっていた。Contractsソリューションにより処理を自動化することで,契約管理にかかる時間やコストを削減できるほか,確実な内容の契約書を効率よく作成,管理できる。重要事項が漏れていたため訴訟に至ったなどという事態も回避できる」(Oracle社)

 Oracle社は今後,さらに「Contract for Subscriptions」,「Lease Management」,「Contracts for Procurement」の3製品を追加投入する計画である。

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