米Lucent Technologiesが米国時間8月23日に,リストラ策の進行状況や今後の見通しについて明らかにした。会計年度2002年については,Lucent社がターゲットとする市場の規模はほぼ横ばい状態とみる。同社は,会計年度2002年に営業キャッシュ・フローがプラスに転じ,その1四半期前に黒字に回復すると見込んでいる。1四半期当たりの損益分岐売上高は約47億5000万ドルとの予測である。
会計年度2003年に関しては以下のように予測している。
・売上高は10~12%増。
・粗利率は35%。
・研究開発費用は売上高の12%。
・マーケティングおよび販売費用は売上高の9%。
・一般管理費用は売上高の4%。
またLucent社は,成長の見込める分野の研究開発への投資を推進する方針を明らかにした。対象とする主な分野は,1)中心地域および都市部向けの光ソリューション,2)パケット・データ・ソリューション,3)第2世代(2G)および第3世代(3G)無線ソリューション,4)これらソリューションをサポートするソフトウエアとサービス。
なお同社によれば,リストラ策の「第2段階」は順調に進んでおり,現在,世界の大手サービス・プロバイダに焦点をあてた事業を進めているという。
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