米Gartnerが米国時間8月21日に,「企業のアプリケーション・サーバー(APサーバー)技術への投資は1998年以降で約10億ドル過剰になっている。さらに2003年までに20億ドルほど上積みされるだろう」とする分析結果を発表した。

 アプリケーション・サーバー技術に関するGartner社の指摘は以下の通り。

・アプリケーション・サーバーは,製品というより一つの機能としてみるべき。手持ちのソリューションや無料の製品で間に合わないかどうかを確認すべき。

・「アプリケーション・サーバー=Java 2 Enterprise Edition(J2EE)」ではない。米Microsoftの製品もアプリケーション・サーバー機能を備えるが,J2EE機能やJava技術などは搭載されない。

・J2EEもEnterprise JavaBeans(EJB)もアプリケーション・サーバーのコンポーネントだが,両者は大きく異なる。JavaプロジェクトではたいていJava Server Pages(JSP)/servlet機能が用いられることが多く,EJBはほとんど利用されない。比較的高額のアプリケーション・サーバーにはEJB向けに設計されているものが多いが,実際に利用されるのはJSP/servlet機能がほとんどである。

 「アプリケーション・サーバー・ベンダーは,顧客に対し必要もないハイエンド技術を購入するよう促している傾向がある。子どもの遠足に超グルメ志向の高級食品を持たせるようなもの」(Gartner社リサーチ・ディレクターのDavid Smith氏)。

 なお,米International Data Corporation(IDC)は,アプリケーション・サーバー市場に関し,「2000年の成長率は128%だった。2005年末まで,このペースで大きく拡大していく」との調査結果を発表している。

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