「シリコンバレーや米国東部地域のベンチャー・キャピタル(VC)によるテクノロジ関連への投資が再び活発になりそうだ」。米Deloitte & Touche LLPが米国時間8月20日に調査結果を発表した。投資意欲が旺盛になったのは2001年1月以来のこと。

 調査は,Deloitte & Touche社が5000万ドル以上の資産を管理しているVC企業の役員2000人以上を対象に実施したもの。今後6カ月間の投資計画について質問し,回答を得た。

 Deloitte & Touche社によれば,「テクノロジ関連への投資は今がチャンス」と考えている人は全体の90%近くにのぼっているという。一方で,「今後も下げ相場が続く」「今後6カ月間にわたって下降局面となる」と考えている人も72%にのぼった。

 「起業家は,VCを注意深く選別することが重要。長期的な視点で経営をみるVCと組むべきだ」(Deloitte & Touche社マネージング・ディレクターのDavid Clark氏)。Deloitte & Touche社によるその他の調査結果は以下の通り。

・「2001年第3四半期中に,株価はまだ下がる」と考えている人は37%。第2四半期の調査では79%だった。「株価は底を打ったようだ」(Deloitte & Touche社)。

・41%強が「既存の危ない企業に投資するよりも,新しい企業や技術など新規の投資案件に多くの資金を投じるつもりだ」と回答した。

・長期的な視点に立った投資が増える傾向にある。「バイオ・テクノロジ関連には今後も注目していく」とする人が71%にのぼった。

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