米連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)が米国時間8月9日に,米国における高速インターネット接続サービスの導入状況に関する調査結果を発表した。それによると,高速インターネット接続利用者は2000年後半に63%増加し,合計710万人に達したという。2000年通年の増加率は158%となった。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・710万人のうち,520万人は一般家庭および小規模企業加入者である。

・430万人は,データ転送速度が双方向とも200kビット/秒以上のサービス(FCCは「アドバンスド通信サービス」と定義)を利用している。アドバンスド通信サービス利用者は2000年後半に51%増加した。2000年通年では118%増えている。

・2000年末時点では,全米50州,コロンビア特別区,プエルトリコ,バージン諸島で1人以上が高速サービスに加入している。また,米国郵便区(zip code)の75%が1人以上の高速サービス加入者を抱えている。1999年末時点の割合は56%だった。

・高速ADSLサービス加入者は2000年後半に108%増加し,200万人に達した。2000年通年の増加率は435%。

・同軸ケーブルを使った高速サービスの利用者は2000年後半に57%増加し,360万人となった。通年で153%増加した。

・衛星と固定無線技術を使った高速サービスの利用者は全体からみるとごくわずかな割合にすぎないが,1999年12月の5万人から2000年12月には11万2000人へと2倍以上増えている。

・最も人口密度の高い郵便区のうち,1人以上の高速サービス加入者がいる割合は97%。一方最も人口密度の低い郵便区では45%で,1年前の24%から拡大している。

・家庭の平均年収ベースで郵便区を10レベルに分けた場合,最も平均年収が高い郵便区では,1人以上の高速サービス加入者がいる割合は96%。最も平均年収が低い郵便区では,1年前の42%から増えて56%となっている。

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