米Oracleが米国時間8月8日,「Oracle E-Business Suite」にモバイル対応機能を追加し,出荷を開始したことを明らかにした。これは,先ごろ結んだ米Wingcastとの提携と,Oracle社の全製品シリーズで無線/音声アクセスを統合するという方針の延長線上にある。

 モバイル接続に対応したOracle E-Business Suiteでは,WWWアプリケーション・サーバー「Oracle9i Application Server」の位置情報,パーソナライゼーション,メッセージングや通知といった無線機能を利用する。

 ユーザーはデスクトップ・パソコンのほか,WWW対応携帯電話機,スマートフォン,PalmなどのPDAから無線や音声などを介して,フィールド・セールス,フィールド・サービス,会計,サプライ・チェーン,在庫管理などに向けたe-businessアプリケーションにアクセスすることができる。

 その他,資産管理,財務管理,受取勘定,時間管理などのOracle E-Business Suiteアプリケーションや,健康管理および薬剤関連アプリケーションを,2002年早々にモバイル接続対応にする予定である。

 またOracle社は,米Compaq Computer,米Motorola,米Palmなどと協力し,モバイル・ソリューションを提供する計画も明らかにした。

 ちなみに米Datamonitorによると,モバイル接続対応のCRM(Customer Relationship Management)市場は2005年に17億ドル規模に達するという。

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