米IBMが米国時間8月8日に,音声アプリケーション開発のためのツールキット「WebSphere Voice Toolkit」のベータ版を発表した。電話やモバイル機器に音声サービスを提供するアプリケーションを開発できる。

 「企業がアプリケーションやe-businessインフラに音声対応の機能を追加できるようにする」(IBM社)。

 同社のWWWサイト(http://www.ibm.com/alphaworksまたはhttp://www.ibm.com/software/speech)から無償でダウンロードできる。なお製品版は今秋に利用可能にする予定である。

 VoiceXMLに準拠する。WWWサイトやデータベース,イントラネットなどの情報が提供できる。音声アプリケーションの提供を可能にするサーバー・ソフト「WebSphere Voice Server」系列の製品である。

 WebSphere Voice Toolkitには,VoiceXMLエディタや,文法エディタなど以下のツールが含まれる。

・統合開発環境(IDE:integrated development environment)
・VoiceXMLエディタ:コンテンツ作成支援や構文チェックなど
・文法エディタ:コンテンツ作成支援や構文チェックなど
・音声ビルダー:テキストから音声を生成,また手作業で音声を作成することも可能
・オーディオ・レコーダ:テキストからのオーディオ・ファイルの作成,録音済みオーディオ・ファイルの再生

 WebSphere Voice Toolkitの利用には,Windows 2000と300Mバイト以上の空き容量のあるハードディスク装置が必要となる。またアプリケーションのテスト向けに必要なのは,ハードウエア(品質のよいマイク,サウンド・カード,スピーカなど)とWebSphere Voice Server 1.5 SDKなどの開発環境(VoiceXML 1.0準拠のブラウザや,JSGF,BNF文法形式に対応する開発環境)。

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[Businesswireに掲載の発表資料]