米Cisco Systemsが米国時間8月7日に,2001年5~7月期(2001会計年度第4四半期)と通年の決算を発表した。通年の最終損益は赤字となった。

 2001年5~7月期の売上高は43億ドルで,前年同期の57億2000万ドルに比べ25%の減収となった。純利益は700万ドル。1株当たり利益はゼロである。前年同期の純利益は7億9600万ドル,1株当たり利益は0.11ドルだった。

 pro formaベースでは純利益が1億6300万ドル,1株当たり利益は0.02ドル。前年同期12億ドルと0.16ドルだった。それぞれ86%減と87%減となる。

 なおここでいうpro formaとは,企業の買収費用やストックオプションの給与税,リストラ費用,過剰在庫にかかった費用,少数株による利益などを除外して算出する「条件付き業績値」である。

 通年の業績では,売上高が222億9000万ドルで,前年同期の189億3000万ドルに比べ18%増。pro formaベースの純利益は30億9000万ドル,1株当たり利益は0.41ドルである。前年度の純利益は39億1000万ドル,1株当たり利益は0.53ドルだった。それぞれ21%減と23%減となる。

 通年の最終損益は赤字となった。純損失は10億1000万ドル,1株当たり損失0.14ドル。前年度は純利益26億7000万ドル,1株当たり利益0.36ドルを報告していた。

 2001会計年度についてCisco社CEOのJohn Chambers氏は,「異なる二つの年を過ごしたようだった」と語る。「12月は前年同月比60%超の成長を遂げるなど予想を超える業績だった。しかし下半期は一転して非常に困難な状況となった」(同氏)。

 今後の見通しについては,楽観的にみているという。「我々は,インターネット・アプリケーションやネットワーク技術から投資を回収し始めたところで,大規模な技術革命のほんの入り口にいるに過ぎない。業界やCisco社の役割についての長期的見通しは(これまでと)大きく変わらない」(同氏)。

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