家電製品の業界団体Consumer Electronics Association(CEA)が米国時間8月3日に,「消費者による電子機器の返品を減らすには,ショッピング環境やサービスを充実させる必要がある」などとする調査分析結果を発表した。CEAが行ったアンケート調査では,オンラインで買い物をする消費者のうち50%が,「小売業者の返品ポリシーが厳し過ぎたため,欲しかった電子機器の購入を断念したことがある」と回答したという。

 アンケート調査はインターネットを使って1000人の米国成人を対象に行った。期間は2001年5月の2週間である。それによると,過去2年間に実際に電子機器の返品を行ったことのあるオンライン消費者のうち,その81%が「業者が返品ポリシーをより厳しくしても,(今後の自分の買い物の)返品の可能性を減らすことにはならない」と考えている。

 オンラインで買い物をする消費者のうち52%が,「メーカーによるカスタマー・サービスの向上が返品の可能性を減らす」と回答するなど,調査では顧客サービスの向上が返品を減らす効果的な方法の一つであることがわかったという。

 カスタマー・サービスについては,「対面によるサポートが役に立つ」という回答が88%だった。このほか「役に立つのは電話サポート」とする回答は70%,「電子メール」が53%,「オンライン・チャット」は25%だった。知識のあるスタッフを配置し,より多くの商品情報を提供することが消費者の満足度を向上させるという回答もあった。

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