米EMCは米国時間8月2日,アナリストおよび記者向けの説明会を開催した。

 「今後はストレージ製品の自動対応機能などに力を入れていく。また,ハードウエア以外のソフトウエアやサービスの提供力も強化する。現在,売上高のうちストレージ管理ソフトによる収入が占める割合は25%,サービスは11%となっているが,これを2003年までにそれぞれ30%強,20%の規模に引き上げていく」(EMC社長兼CEOのJoe Tucci氏)。

 英Reutersの報道によれば,Tucci氏は「景気がさらに悪化した場合には,リストラ策の第2弾となる『プランB』を実施する用意がある」と述べ,5月末に発表した経営改革策の規模をさらに拡大する可能性があることを示唆した。

 同社は5月末にシェア拡大と経営支出の削減を目的とした経営改革策を発表しており,これには1100人の人員削減などが含まれている。

 EMC社が7月18日に発表した第2四半期の業績は,純利益が前年同期の4億2900万ドルから1億900万ドルへと大幅減益となった。

 「ストレージ管理機能の大幅な向上を図る。具体的には,モバイル対応やデータ処理の自動化などを強化し,利便性や性能を高める。管理コストも低減できるようにする」(EMC社上級副社長兼Chief Technology OfficerのJim Rothnie氏)。

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