米ElectroniCastは米国時間8月2日,光電子装置向けASIC(特定用途向けIC)の世界市場についての調査結果を発表した。それによると,光電子装置向けASICの売上高は2000年の13億2000万が年率平均44%で成長し,2005年には83億ドルに達するという。

 報告では,今後の伸びが期待できるのはマルチファンクションASICなどのより複雑なデバイス向けのASICであり,2005年までに14%までシェアを拡大させると見ている。一方,これまで中心的な存在だったアンプとドライバ装置向けASICは,2000年の71%から2005年には46%まで縮小する。

 また,シリコン/シリコン・ゲルマニウム(SiGe)で製造するASICのシェアは,2000年~2005年の間に86%から68%に落ちる。一方でGaAsとInP ASICで製造するASICは,2000年の市場シェアの2倍以上に成長する。

 「この爆発的な成長は,急速に増加しているメトロ(都市圏)やアクセス回線がもたらす。さらに,10~40 Gビット/秒の装置向けの高価なASICと,256x256までのパラレル・リンクで使われるマルチチャネル/マルチファンクション向けの複合ASICに大幅に移行しつつあることも要因である」(ElectroniCast社の設立者兼チェアマンのJeff Montgomery氏)。

 ちなみにベンダー別では2000年は,首位を占める米Agere Microelectronics/Lucent,米Conexant,米IBMの3社が全体の49%のシェアを獲得した。

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