米Quantum傘下のテープ記録装置ベンダーDLTtape Group社が米国時間8月1日に,中規模サーバー向けバックアップ・テープ記録装置「Super DLTtape」のロードマップを明らかにした。2007年までに,非圧縮時のデータ転送速度が100Mバイト/秒,カートリッジ1本につき容量1.2T(テラ)バイトの装置を開発する計画である。

 記録にかかる時間は約3時間。ちなみに1.2Tバイトのテープには,デジタル化した映画300本以上が保存可能。圧縮時の記録容量は2.4Tバイトに達する。

 Super DLTtapeは,Quantum社が提唱するDLTシリーズの最新規格。DLTtape社が製品の第1弾「SDLT 220」を3月に投入した。データ転送速度は11Mバイト/秒,容量は110Gバイトである。

 まずは,データ転送速度16Mバイト/秒,容量160Gバイトの「SDLT 320」を2001年末までに投入する。現行のSDLT 220と比べ,転送速度,容量とも45%程度引き上げる。SDLT 320のリリースして約18カ月後に,後継を投入する計画である。

 Super DLTtapeは,「Laser Guided Magnetic Recording(LGMR)」と呼ぶQuantum社の技術をベースとしている。テープ・メディアの裏面を利用する光トラッキング技術によって,トラック数と記録密度の向上を図っている。

 Quantum社によれば,これまでにDETtape装置は165万台以上,DLTtapeメディア・カートリッジは6800万本以上を出荷しているという。

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