米Cisco Systemsが米国時間8月1日に,ラックマウント型単機能サーバー「Cisco CTE 1400 Series Content Transformation Engine」を発表した。既存のWWWコンテンツを変換し,WAP(Wireless Application Protocol)携帯電話機やPDA,Cisco社製の「IP Phones」などさまざまなモバイル機器に配信できるようにする。

 Cisco CTEはCisco社が提唱するアーキテクチャ「AVVID (Architecture for Voice, Video and Integrated Data)」をベースにする。HTMLやXMLで記述したデータを,端末の表示条件に適したフォーマットに変換する。

 Cisco CTEは端末から問い合わせを受けると,バックエンド・サーバーにコンテンツを要求する。リバース・プロキシとして機能し,端末機器に対してはWWWサーバー,WWWサーバーに対しては端末として動作する。

 HTMLとXMLのほか,XSL,XSLT,XHTML,WMLなどに対応する。ユーザーはGUIベースのツール「CTE Design Studio」を使って,コンテンツの表示変換ルールを簡単に設定することができる。さらに,SSL(Secure Socket Layer)に対応しており,既存のVPNやログイン認証と組み合わせることが可能。

 Cisco社によると,Cisco CTEは1台で最大1万ユーザーに同時に対応し,1400件のアクティブ・セッションを同時に処理できるという。Cisco CTE 1400 Series Content Transformation Engineの価格は6万9995ドル。2001年8月に出荷を開始する。

 モバイル・インターネットに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「モバイル」で詳しくお読みいただけます。

◎関連記事
データ管理機能や表現力向上を図った“WAP 2.0”公開レビュー版がリリース
無線ポータル・サービスはデータよりも音声サービスの方が出足がよい
米AT&Tが携帯電話向け情報サービス,音声操作で株価やニュースなどをゲット
米インテル,音声ポータル向け単機能サーバーを改良,Linux対応や1Uの筐体
【TechWeb特約】音声命令によるインターネット・アクセスに注目集まる
「携帯電話,無線アクセス,音声・データ統合など,通信業界の長期的な見通しは明るい」---。米ABIが予測
「米国の携帯電話サービス,顧客満足度はまずまずだが・・・」
米リアルネットワークスと米シスコ,企業向けコンテンツ配信で提携

[発表資料へ]