米Maxtorが米国時間7月31日に,ATAインタフェース規格「Ultra ATA/133」の仕様をリリースしたことを明らかにした。コンピュータとハード・ディスク装置(HDD)間を最大133Mビット/秒のデータ転送速度で結ぶ。

 Maxtor社は現時点で,「Ultra ATA/133」の仕様をNDA(no-disclosure agreement)ベースで提供する。2001年第4四半期にはANSI(米国規格協会:American National Standards Insititute)のT13グループに提案する予定である。

6月末に発表した大容量データ伝送向けの次世代ATAインタフェース規格「Big Drive」に対し,Ultra ATA/133は高速伝送に向けた「Fast Drive」として提供する。特に,ビデオなど大容量のストリーミング・データの利用に向ける。

 Maxtor社はすでに,台湾VIA Technologies,台湾Silicon Integrated Systems (SiS),米Promise Technology,米Silicon Imageの4社に対し,Ultra ATA/133のライセンスを供与することでそれぞれ契約を結んだことも明らかにした。このほか,ACARD Technology,Acer Laboratories Inc (ALi),Adaptec,Agere Systems,HighPoint Technologies,Pacific Digitalなどがすでに採用を決めているという。

 Ultra ATA/133対応の製品の登場は2001年後半となる予定。パソコンへの搭載で広く普及するのは2002年になる見込みである。

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