「航空運賃やトラベル・サービスの手数料が全体的に下落している。出張経費が20%以上下がった,もしくは1回の出張につき100ドル程度下がったとする企業が全体の75%にのぼった」。米Sabre Holdings傘下のGetThere社が米国時間7月30日に調査結果を発表した。
GetThere社は企業向けにトラベル関連のオンライン予約システムを提供している大手プロバイダである。航空券のほか,ホテル,レンタカー,会議室などの予約システムを提供している。
調査はGetThere社が大企業約100社を対象に実施し,約35%から回答を得たもの。航空券購買コストの年額は最も多い企業で4億ドル,少ない企業で500万ドルだった。平均金額は6000万ドル。
GetThere社によれば,「航空券の料金は前年の同時期に比べ下がっている」と回答した企業は全体の78%にのぼる。平均で17%程度下がっているという。例えば,500ドルの航空券なら85ドルの節約になる。
そのほかの調査結果は以下の通り。
・「出張経費の総額が10%以上下がった」企業は全体の65%。
・オンライン予約システムの利用率は企業によって差が大きく,90%から8%となっている。航空券を予約する際にオンラインを利用しているビジネスパーソンの割合は24%。2001年12月までにはこの利用率が46%程度に増大するとGetThere社はみる。
・2001年中に「オンライン予約システムの利用を義務付ける」,もしくは「利用を促す」という計画を立てている企業の割合は45%。
・73%の企業が旅行代理店から利用に応じた手数料の割引サービスなどを受けている。オンライン・サービスではオフラインと比べ,手数料が平均46%割安となっている。例えば,オフラインで45ドルの手数料の場合,オンラインでは25ドル程度になる。
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