英ARMと米Intelが現地時間7月30日に,ライセンス契約を拡大したことを明らかにした。ARM社の次世代アーキテクチャ「ARMv6」をIntel社にライセンス供与する。

 Intel社は組み込み用途向けプロセサのアーキテクチャ「XScale」にARMv6を組み込む。XScaleは携帯電話などのインターネット端末やネットワーク機器,車載システムなどに向けた無線通信向けプロセサである。

 Intel社はARM社から「ARM7TDMI」「ARM946E-S」「ARM7 Thumb」「ARM9 Thumb」「ARM10 Thumb」のライセンス供与を受けることでも契約を結んだ。

 ARM社は米Texas InstrumentsともARMv6に関し,同様のライセンス契約を結んだ。両社が同日発表したもの。TI社は第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)の携帯電話に向けたチップセットにARMv6を組み込む。また,TI社はARM社からJava対応拡張命令セット「ARM9E Jazelle」のライセンス供与を受けることでも契約を結んだ。2.5/3G携帯電話でのJavaベースのマルチメディア・アプリケーションに向ける。

 ARMv6は,ARM社とTI社が2年間をかけて共同開発した。ARM社のマイクロコントローラ・アーキテクチャとTI社のもつDSP技術を組み合わせた。ARMv6アーキテクチャの詳細については,2001年10月に行われる「Microprocessor Forum 2001」で発表の予定である。

◎関連記事
PalmOS普及に本腰,米パームが英ARM,米インテル,米モトローラなどとスクラム
モバイル時代にも“Intel Inside”を,米インテルがネット対応無線端末向けLSI技術を開発
米インテルが無線機器向けLSIの新技術「プロセサ,メモリ,アナログ混載のシングル・チップ」を披露
StrongARMとDSP,フラッシュの3点セットで3G携帯電話に食い込み図るIntel
Intel,携帯電話に次世代StrongARMの搭載を見込む
英ARMが英シンビアンにJava拡張命令「Jazelle」をライセンス,OSベンダーで初
英ARMと米サン,無線/モバイル機器向け組み込みJava技術を共同開発へ

[ARM社の発表資料1]
[ARM社の発表資料2]
[Intel社の発表資料]
[TI社の発表資料]