米DisplaySearchが米国時間7月30日に,デジタル・ディスプレイ向けのインタフェース規格DVI(Digital Visual Interface)対応の機器に関する市場調査の結果を発表した。2001年第3四半期~2002年第2四半期のDVI機器向けチップの出荷個数は4600万個を超える。

 DVI機器にはDVI対応レシーバ,トランスミッタ,デスクトップ・パソコン,LCDモニターなどが含まれる。

 主な調査結果は以下の通り。

・DVI機器の出荷増加を牽引するのはLCDモニター分野。アナログLCDモニターにDVI対応機能を付加しても,さほどコスト増にならないことが背景にある。また多数のLSIメーカーがDVI対応機能をLCDコントローラに組み込むようになり,コスト低減が進む。

・DVI対応LCDモニター分野は急速に伸び,2003年第1四半期にはデスクトップ・パソコン向けモニターの出荷台数の10%以上を占めるようになる。

・DVI対応グラフィックス・カードの価格は2001年第3四半期から低下する。一つの要因は,市場に参加するDVI対応トランスミッタ・メーカーが増えること。もう一つは,DVI回路を組み込むグラフィックス・コントローラ・メーカーが増加するためである。

・米Apple Computerが出荷しているデスクトップ・パソコンはすべてDVI対応である。同社は2001年第1四半期のDVI対応デスクトップ・パソコン市場で,26%のシェアを獲得した。2001年第2四半期のシェアは24%(速報値)である。

・2001年第1四半期におけるDVI対応デスクトップ・パソコンの最大市場は日本で,出荷台数ベースのシェア65%を占めた。NEC,富士通,ソニーがDVI対応デスクトップ・パソコンとデジタルLCDモニターを組み合わせた製品を多数出荷している。

・2001年第1四半期におけるDVI対応LCDモニター分野の1位はNECで,出荷台数ベースのシェア18%を獲得した。2001年第2四半期の首位はシェア17%の米Dell Computer(速報値)。

・2001年第1四半期におけるDVI対応LCDモニターの首位は日本市場。出荷台数ベースで59%のシェアを占めた。

・DVI対応デスクトップ・パソコンの出荷台数は2001年第1四半期~2003年第1四半期に203%増加する。デスクトップ・パソコン全体に対して占める割合は,同期間に4.1%から9.9%に拡大する。

・DVI対応トランスミッタの出荷台数は2001年第1四半期~2003年第1四半期に285%増加し,450万台に達する。非デスクトップ・パソコン向けDVI対応トランスミッタの出荷台数は394%の伸びをみせる。

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