米Palmが米国時間7月27日に,OS事業部門「Platform Solutions Group」を100%子会社として分離する計画を明らかにした。「ハードウエア事業であるSolutions Groupと明確に区分する」(Palm社)。同社会計年度の2001年末をメドに体制を整える。
Platform Solutions Groupは「Palm OS」の開発およびライセンシングを手がけている。Palm OSのライセンシにはHandEra社,米Handspring,ソニー,米Symbol Technologies,Palm社のSolutions Groupといったハンドヘルド機器メーカーをはじめ,京セラや韓国Samsungなどの携帯電話機メーカが含まれる。さらに今年,新たなライセンシに台湾のAcerとGarmin社が加わった。
新体制のもと,Platform Solutions Groupは独立した運営を行う。ただしPalm社のインフラとスタッフ・サービスを利用する。
ちなみにPalmによると,Palm OSを搭載した「Palm Powered」ハンドヘルド機器は1600万台以上出荷されているという。世界市場ではPDAの76%(米IDC調べ),米国市場では88%(米PC Data調べ)にPalm OSが利用されている。
また「登録開発者は17万人を超え,1万種類以上のアプリケーションが発売されている」(Palm社Platform Solutions Group部門ジェネラル・マネージャのAlan Kessler氏)という。
◎関連記事
■PDAの米国小売り販売,米Palmがシェアを拡大し69.4%,米HPがカシオ抜き3位に
■PalmOS普及に本腰,米パームが英ARM,米インテル,米モトローラなどとスクラム
■米パームが人員削減や本社建設延期などのリストラ策,PDAは累計1300万台に
■台湾エイサーが米パームからPalm OSのライセンス取得,PDA市場に参入へ
<PDA市場関連>
■「PDA市場で首位交代劇,Q2にiPAQがPalmを抜き首位に」と米データクエスト
■「企業ではPalm OSでしょ! 大企業の過半数が採用」と米パームが調査結果を引用
■「世界のハンドヘルド市場,2001年は43%成長,今後も見通し明るい」と米IDC
■PDAの2001年世界生産台数は期待ほど伸びず29%増の1405万台に
[発表資料へ]