IT関連誌の発行を手がける米International Data Group(IDG)の一部門Network Worldが米国時間7月25日に,ITプロフェッショナルの年収や職場に対する考えなどについて調査した結果を発表した。それによると,ITプロフェッショナルは給料やボーナス,自社株購入よりも個人の時間を大事にしているという。また,年収よりもフレックス・タイムや職場のセキュリティといった要素を重視している。

 現在,ばく然と転職を考えている従業員の割合は,2000年の43%から36%に減っている。実際に転職先を探している従業員は2%程度だ。転職の最大理由は「仕事のやりがい」「新技術に触れること」「年収や福利厚生」だった。

 調査は約1700人の従業員を対象にアンケートを実施したもの。主な調査結果は以下の通り。

・IT職の給料は昨年と同様に7%上昇した。米国におけるすべての職業の平均増加率より3.6ポイント上まわっている。ボーナスも11%増えたが,2000年は28%もの増加をみせた。

・CIO,上級副社長,MIS/IT/ISディレクタの平均年収は昨年の12万400ドルから12%増の13万5100ドルとなった。ネットワーク職全体の増加率は7%である。平均的なネットワーク管理者の今年の年収は7万7900ドルとなる見込み。

・米Cisco Systems,米Oracle,米Novellといった企業の技術認定を取得している場合,給料は大幅に増加する。「Cisco Certified Internet Expert」認定者の平均給料は認定を持っていない従業員より40%も高い。

・ITプロフェッショナルの中でも年収が高い分野はWWWや電子商取引である。これらの分野のマネージャの平均年収は10万2300ドル。LAN/WAN分野のマネージャは7万1500ドルである。

・地域別でみると,ニューイングランド,太平洋岸,南大西洋地域の平均年収の方が内陸部よりも高い。ネットワーク・プロフェッショナルの平均年収は,ニューイングランドで8万2700ドル,オハイオでは6万5400ドル。

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