米Lucent Technologiesが米国時間7月24日に,2001年1月~3月期(2001会計年度第3四半期)の決算を発表した。売上高は58億2000万ドル。継続事業ベースでみると前年同期の74億1000万ドルに比べ21%減収。また前期の59億1000万ドルからも減収となった。

 リストラなどにかかった一時的な費用6億8400万ドルを除いた1株当たり損失(pro formaベース)は35セント。継続事業ベースの前期の1株当たり損失は37セントだったので5%改善した。

 継続事業および報告ベースの収支(リストラ費用などの一時的な費用を含む)では,純損失が18億9000万ドル(1株当たり損失は55セント)となる。前年同期は純利益2億8600万ドル,1株当たり利益は9セントだった。閉鎖した事業を含めた場合の純損失は32億5000万ドル(1株当たり損失は95セント)で,前年同期の純損失3億100万ドル(1株当たり損失9セント)に比べると赤字幅が大幅に増えた。

 なお2001年3月期もLucent社はリストラ策を継続して実施しており,これについては「著しい成果が上がった」(同社)と報告している。Lucent社は人員削減や製品の合理化,金融コスト,自由裁量支出の削減などで,2001会計年度末までに20億ドルの営業費用を削減するという目標を立てているが,順調に進んでいるという。

 同社は2001年1月より1万500人を対象にした人員削減策を実施しており,すでにこの目標を上回る成果をあげたという。さらに7月には8500人が退職を受け入れるなど,この計画が進んでいることを強調している。

 なおLucent社はリストラ策の「第2段階」を準備中であることも明らかにした。この計画のもと同社は以下の施策を予定している。

・支出の追加削減。年間支出をさらに20億ドル削減する
・人員削減。さらに1万5000~2万人を削減する
・顧客志向を反映する新たなビジネス・モデルを確立する
・2002会計年度には黒字およびプラスのキャッシュ・フローへ回復する

 なおLucent社ではこのリストラ策の第2弾に,合計70億~90億ドルの経費を見込んでいる。

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