米Jupiter Media Metrixが米国時間7月23日に,米国のオンライン音楽市場に関する調査結果を発表した。消費者によるオンライン音楽への支出は,2001年の10億ドルから2006年には62億ドルに増加する見込み。今後5年間に年平均43%で成長する。

 オンライン音楽の売上高が米国音楽市場の総売上高に占める割合は,2001年の7%から2006年には32%に拡大するという。

 有料ダウンロードや有料配信サービスなどによるデジタル音楽の売り上げは,2001年に2900万ドルでオンライン音楽販売の3%を占めるに過ぎない。しかし2006年には売上高が19億ドルに急増し,その割合は30%に拡大する。

 有料ダウンロードは,2001年におけるデジタル音楽販売の大半を占める(有料ダウンロードが2500万ドル,有料音楽配信サービスが300万ドル)が,2006年には有料音楽配信サービスが優勢(有料ダウンロードが約7億ドル,有料音楽配信サービスが約12億ドル)となる。

 しかし「オンライン音楽市場の今後の道のりは長い」とJupiter Media Metrix社上級アナリストのAram Sinnreich氏は指摘する。「レコード会社と提携したデジタル音楽配信サービスが準備段階にあるが,これは始まりにすぎない。次の課題は手ごろな料金でデジタル・サービスを提供することだ。また,ダウンロードした楽曲のコピー,あらゆる機器での再生やCD作成など,消費者が最も求める機能を提供することも重要だ」(同氏)。

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