競争的地域電話事業者(CLEC)は,サービスと料金の両面でよく健闘している---。市場調査およびコンサルティング会社の米Yankee Groupは7月17日,一般消費者や中小規模ビジネス・ユーザーによるCLECの評価結果をまとめたレポートを発表した。

 このレポートは,地域電話サービスや高速インターネット・アクセス・サービスにおける公平な競争を維持・促進するために,関連企業が結成している業界横断組織「Voices for Choices」組合の依頼によりYankee Groupがまとめたものである。

 レポートによれば,中小規模のCLECは概ね,顧客への誠実さ,顧客ニーズの把握,新サービスのタイムリな導入,顧客サービス・スタッフのプロ意識などでRBOC(旧ベル系地域電話会社)よりも高い評価を得ているという。

 依頼主であるVoices for Choicesのチェアマンの1人,Steve Ricchetti氏は次のようにコメントしている。「現在米国議会が審議中の新しい地域電話事業者の市場参入を妨げる方向の通信法案に関連して,絶対に読まなければならない文書があるとすれば,それはこのレポートだ。CLECの存在こそ一般消費者の利益につながるものであり,これを妨げ,昔のように少数の巨大電話会社による市場独占を復活させるようとする法案は,市場原理と歴史に逆行するものである」。さらに,「国の経済成長を支えるのは独占的事業者のコントロールではなく自由で公正な競争である」と続けている。

 こういった内容のレポートが発行されることは,RBOCに長距離データ通信サービスへの進出を認めるというTauzin-Dingell法案に反対する一連の動きの1つと見られる。Voices for Choices組合の主なメンバーは次の通り。The Association of Communications Enterprises (ASCENT), The Association for Telecommunications Services (ALTS), CompTel, Citizens Against Government Waste, Small Business Survival Committee, Commercial Internet (CIX), U.S. Internet Service Provider Association, Liberty Mutual, Worldcom, Sprint,AT&T.

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