米Gartner Group Dataquestが米国時間7月16日に,半導体業界の設備投資額と製造装置市場に関する調査結果を発表した。2001年の設備投資額と製造装置の市場規模はいずれも前年に比べ大幅に縮小するという。設備投資額は473億ドルで2000年に比べ26%減。製造装置への支出額は2000年の399億ドルから2001年は30%減の279億ドルになると予測する。

 なお2000年の設備投資額と製造装置の市場規模はともに前年比84%増だった。「2000年は多くの半導体企業にとってこれまでで最高の年であった。しかし2001年は一転して“最悪”の年になる」(同社)。

 これは半導体業界の投資対象が移行しているためという。半導体業界は2000年に生産能力重視から,さまざまな技術を組み合わせる「テクノロジ・ミックス」重視へと移行し始めた。少なくとも今後1年間はこの傾向が続くという。

 なお設備投資の減額は世界のすべての地域で行われるという。このうちアジア太平洋地域の2001年の設備投資額が33%減と,もっとも減額率が大きい。これに続くのが日本の24%減。米大陸は22%減,欧州は17%減である。

 設備投資と製造装置の市場が回復を始めるのは2002年と同社はみる。

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