インターネットを使って金融関連のニュース/情報サービスを提供する米MarketWatch.comが米国時間7月9日に,WWWサイト「CBS.marketwatch.com」における広告効果の評価法を変更すると発表した。MarketWatch.com社は,米CBSと英The Financial Times Groupの親会社Pearson社がそれぞれ34%の株式を保有している。

 広告主への報告に際して,“クリックスルー率”を機械的に提供することをやめる。これに代え,オフラインの伝統的な評価手法であるキャンペーン調査や,ポスト・インプレッション解析,ブランド/製品の認知度調査などを行い,それぞれの結果を広告主に報告するという。

 これは「クリックスルー率が実際の効果と異なるため」(MarketWatch.com社EVP Advertising SalesのScot McLernon氏)という。「クリックスルーは,認知度の向上や消費者の関心を示すものではない。あまりにも多くの広告主/潜在広告主がこの数値に迷わされている」(同氏)。

 同社が提供するポスト・インプレッション解析は,オフラインのメディアにおける評価方法に似ているという。なおクリックスルーのデータを希望する広告主には要求に応じて提供する。

 「我々の新しい広告形式ではユーザーに,より効率的に情報を伝達できる。今回の評価方法は新たな広告形式を補完するものとなる。リッチ・メディアなどの広告形式ではユーザーが広告主のブランド・メッセージを100%得ることができる」(同氏)。

 MarketWatch.com社はCBS.marketwatch.comのほかに,BigCharts.com,FTMarketWatch.comといったWWWサイトを運営している会社である。

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