米Solomon Wolff Associatesが米国時間7月11日に,ISPの利用状況に関する調査結果を明らかにした。それによると現在,米国インターネット・ユーザーの10%が米MicrosoftのMSNを利用しているという。

 4社の大手ISP(MSN,米AOL Time Warnerの米America Online:AOL,米AT&TのAT&T Worldnet,米Earthlink)のうち3社(MSN,AT&T Worldnet,Earthlink)が昨年と比べてシェアを拡大しているが,MSNが最も伸び率が高かった。

 MSNが伸びている主な要素は二つある。一つは新規インターネット・ユーザーにおける獲得率が増えていること。もう一つは他のISPに乗り換える顧客の割合が少ないこと。なおMSNユーザーの多くは,会社がISP利用料を支払っている。

 「首位の座はAOLが維持しているが,MSNは2番手グループから飛び出し,2位の地位を確保した」(Solomon Wolff Associates社のJoey Wolff氏)。

 しかしMSNの市場シェアは伸びているものの,顧客の満足度はISP全体の平均よりも低い。

 「これは懸念すべきことである。なぜなら満足度の高いサービスを提供するプロバイダの方が,時間がたつにつれて多くの顧客を獲得し維持するからだ。しかもISPを変更しようとするユーザーは増加している。1年前は,ISPを変えたことのあるユーザーは17%だけだったが,現在その割合は26%に増えている」(同氏)。

 MSN以外に前年と比べてシェアを拡大したEarthlinkとAT&T Worldnetは,ともに顧客の満足度が平均より高い。

 今回の調査は,7271人のインターネット・ユーザーを対象にアンケートを実施したもの。

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