米IBMは米国時間7月12日に,無線ネットワーク(IEEE 802.11)向けセキュリティ管理ツール「Network Security Auditor」のプロトタイプを発表した。ネットワークをリアルタイムで監視・分析し,脆弱なアクセス・ポイントを自動修正する機能を備える。
無線通信機能を備える携帯情報端末(PDA)に向ける。プロトタイプはLinux上で動作する。同ツールはネットワークを監視してセキュリティ関連情報を収集,システム管理者は収集された情報から,必要な処置を判断し,適切な対応をとることが可能となる。 「PDA向けのセキュリティ・コンサルタントとして機能する」(IBM社)。
「無線ネットワークの普及に伴い,企業のイントラネットはクラッカ(悪意を持つハッカー)の攻撃を受けやすくなっている状態にある」(IBM Reseach社Network SecurityマネージャーのDave Safford氏)。
なお,802.11はセキュリティ機能として,「WEP(Wired Equivalent Privacy)」と呼ぶ暗号技術と認証アルゴリズム「Shared Key Authentication」の2つを備えるものの,これらのサブシステムはオプションとして提供されるもので,出荷時には通常機能がオフの状態になっている。
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